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大人50代から弓道を始めたい!習い事の始め方と歴史を解説

弓を引く瞬間、

呼吸を整え雑念を払いただ的と自分だけになる。

弓道が「的中よりも射形」を重んじる武道である所以は、そこにあります。弓道にはゴールを決める爽快感とは対極にある、内省的な集中の快楽があるのです。

近年、マインドフルネスメンタルヘルスへの関心が高まる中で、大人の習い事として弓道が再注目されているのは偶然ではない、と言えるでしょう。

今回は、「なんとなく弓道に惹かれている」「大人になってからの習い事として経験してみたい」と考えている大人の50代以上の方向けに、弓道の歴史や、習い事にかかる費用などを解説していきます。

目次

弓道の2000年の歴史。弓道はいつから始まった?

まずは、弓道の歴史について確認しましょう。

弓矢は狩猟→武家の嗜みに

弓道の歴史の始まりは、実用的な狩猟・戦闘の道具としての「弓矢」にさかのぼります。日本では縄文時代後期から弓矢が使われていたことが遺跡からも確認されており、弥生・古墳時代を経て、武士の最重要武器へと発展しました。

平安時代には騎馬武者が馬上から弓を射る「騎射(きしゃ)」が武士の象徴となり、「流鏑馬(やぶさめ)」として今も神事に残っています。

鎌倉時代には「弓矢の道」が武士道の根幹として確立され、「弓馬の道」という言葉が武士そのものを指すほどでした。

「武術」から「武道」へ

戦国時代を経て江戸時代に入ると、弓矢は実戦の主役から退き、精神鍛錬・礼節の修練へとその軸足を移します。これが「弓術」から「弓道」への転換です。礼に始まり礼に終わる一連の所作、呼吸法、射法八節の体系が整えられたのもこの時代です。

明治以降は西洋式の軍事訓練に押され一時衰退しますが、1949年に全日本弓道連盟が設立されたことで現代弓道として体系化され、学校の部活動や社会人道場を通じて、現在も全国で広く親しまれています。

まとめると:縄文・弥生(実用)→ 平安・鎌倉(武士の象徴)→ 江戸(精神修養)→ 現代(武道・スポーツ)という流れで約2000年の歴史を持つのが弓道なのです。

弓道の魅力。大人が始める理由とは?

弓道は一見、力が必要そうに見えますが、会社を引退後に趣味として始める人も珍しくありません。ここでは、大人が弓道に惹かれる代表的な理由をご紹介します。

体力より「集中力」が武器になる

弓道は瞬発力や持久力より、呼吸と精神のコントロールが重要なため、年齢を重ねてから始めても十分に上達できます。実際、段位の高い弓道家に、70代・80代の方がたくさんいらっしゃいます。

生涯スポーツである

弓道は年齢を重ねても上達でき、楽しめるスポーツです。そのため、年齢を重ねた大人でも始めやすい、と考えられています。

礼儀と所作が自然に身につく

弓道場での所作、道着の着方、礼法は、ビジネスや日常のふるまいに静かに染み出してきます。

一人でも取り組める武道

チームスポーツではないため、自分のペースで取り組めます。競技よりも自己との対話を楽しむ人が多いのも特徴です。

精神的なリセット効果

「矢を放つ瞬間だけに集中する」という構造は、日常の悩みや仕事のストレスを遮断するスイッチとして機能します。

大人から弓道を始めるなら、まずは道場・教室を探そう

弓道を始めることを決めたら、まずは、教室を探しましょう。
具体的には、下記の方法で探すことができます。

全日本弓道連盟の公式サイト

全日本弓道連盟の公式サイトでは、都道府県別の加盟道場・弓道会を検索できます。公認道場であれば指導体制が整っており、初心者が安心して入門できます。

公的なスポーツセンター

市区町村の武道館・スポーツセンターでも弓道場を併設している施設が多く、月額制で利用できるケースがあります。住民割引が適用される場合もあるので要チェックです。

3. 大学・高校の弓道部OB会

大学・高校の弓道部OB会が一般市民向けに道場を開放しているケースもあります。指導者の質が高いのにあまり知られていない場合もあり、穴場です。ぜひ調べてみてください。

カルチャーセンター

カルチャーセンター(よみうりカルチャー、NHK文化センターなど)でも弓道教室を開講している場合があります。費用は道場より高めですが、気軽に行けるので「まずは一度試してみたい」という方には適しているでしょう。

見学時にチェックしたいポイント

  • 指導者の段位資格
  • 初心者講習の有無と期間
  • 道着レンタルの可否
  • 道場の雰囲気(上下関係が厳しすぎないか)
  • 練習時間帯が生活スタイルに合うか

これらは、ぜひ入会前にチェックしてください。

一日の稽古はどんな流れ?

初めての方が気になるのが「実際の稽古ってどんな感じ?」という点ではないでしょうか。一般的な道場での稽古の流れはおおよそ以下の通りです。

  • 道場への入場・礼から始まり、準備運動と素引き【弓を持たずに引く動作確認】で体をほぐします。
  • 続いて巻藁(まきわら)稽古【藁を束ねた的に向かって近距離で射形を確認する練習】を行い、感覚を整えます。
  • その後、的前(まとまえ)稽古として、28メートル先の的を射ます。
  • 稽古の締めには道場の清掃と礼です。この「礼に始まり礼に終わる」一連の流れ自体が、弓道の修練の一部です。

稽古時間は道場により異なりますが、1〜2時間が一般的。週1〜2回から無理なく通えるため、仕事を持つ社会人でも、無理なく始められるでしょう。

弓道の費用感。趣味として始めるといくらかかる?

弓道は武道の中では費用がかかる部類に入りますが、一度揃えると長く使えるため、長期的なコスパは悪くありません。

費用を抑えるポイントとして、入門期は道場の貸し道具中古弓具を活用する、道着は弓道専門店のセット品を選ぶ、などが有効です。竹弓は扱いが難しく上級者向けのため、最初からこだわる必要はありません。

「学び直し」の方へ。ブランクから復帰する際のポイント

学生時代に弓道部だったため再開を考えている、という方も少なくありません。再開する際のポイントは次の通りです。

体は「射形の感覚」を意外と覚えているものですが、筋力と柔軟性は確実に落ちています。焦って強い弓を引くと故障のもとになるため、入門者と同様に軽い弓から再スタートすることを推奨します。

また、かつての所属道場や弓道連盟に連絡を取れば、復帰の相談に乗ってもらえることが多いでしょう。

よくある疑問Q&A

最後に弓道にまつわるよくある疑問にお答えします。

何歳から始めても遅くないですか?

遅すぎることはありません。弓道は体力より精神力と技術が物を言う武道のため、50代・60代からの入門者も珍しくなく、むしろ人生経験が射に深みをもたらすと言われます。

体力に自信がなくても大丈夫ですか?

弓道で主に使うのは背中・肩・腕の筋力ですが、入門用の弓は引き重りが軽く設定されています。体力よりも「姿勢と呼吸のコントロール」が重要です。

一人でも通えますか?

もちろん可能です。弓道は個人武道の側面が強く、自分のペースで取り組めます。道場での稽古も、各自が黙々と練習する時間が多いでしょう。

道具はすぐに揃えないといけませんか?

入門から半年程度は道場の貸し道具で十分対応できます。自分が続けられると確信してから購入するのでも問題ありません。

弓道着は最初から必要ですか?

見学・体験の段階では動きやすい服装で問題ありません。入門が決まり稽古を始めてからも、最初の数回は私服(白のTシャツ+ジャージなど)で参加できる道場が多いです。道着・袴は的前に立つ前後のタイミングで揃えるのが一般的な流れです。

弓道は初心者におすすめの習い事

弓道は、始めるまでのハードルが少し高く感じられ流かもしれません。しかし、一度その世界に踏み込むと「なぜもっと早く始めなかったのか」と思わせる奥深さを持っています。

的を射抜く快感よりも、「射形が整ってきた」「呼吸が安定してきた」という内的な成長を喜べる人————特に自己との対話を楽しめる大人に、弓道はよく似合う習い事です。

気になったら、まずは近くの道場に見学に行ってみましょう。

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