「アラビア語に興味があって学びたいけれど、50代からじゃ遅いかも」とためらっている方もいるのではないでしょうか。「暗記する自信がない、難しそう」などと思うと踏み出せませんよね。
しかし、最近はアプリなどの登場で、アラビア語を学ぶハードルも下がっています。さらに動画や無料の学習サイト、公開講座などさまざまな方法で実際文字や発音、文法に難しさはあるものの、気軽に学べる時代です。
そこで、この記事では50代からアラビア語を学びたい人に向けて、50代だからできる学び方のコツや学ぶメリットを紹介します。アラビア語を学びたい方、興味のある方はぜひ参考にしてください。少しでもアラビア語がわかるようになると、旅行先でも現地の人との交流が楽しめるでしょう。
アラビア語は50代以上、大人世代からでも始められる!
結論からお伝えすると、アラビア語は50代からでも十分に始められます。大人だからこそ学びやすい、という面もあるのです。
50代の大人だからこそできる「学び」
実は、「50代」だからこそ、新しい事柄を学ぶのに向いているのです。仕事や子育てが一段落した50代は、むしろ自分のために時間を使いやすい年代といえます。
「旅行をしたい」「教養を深めたい」など自分自身のために学ぶことが明確になっている点も特徴です。若いころにありがちだった「テストや単位のために学ぶ」とは学習の動機も異なっています。評価されるというより、「自分が学びたいから」という理由が明確になっているため50代からでも始められるのです。
暗記より理解を重視できる大人ならではの強み
人生経験を積んだ50代の世代は、暗記そのものよりも物事の背景や仕組みを理解しながら吸収する力が備わっている点も特徴です。がむしゃらに暗記するよりも、少しずつでも理解することでアラビア語を身につけていきやすいといえます。
アラビア語の文法や文化的な背景なども一緒に学ぶほうが、記憶に残りやすくなるものです。これまで培ってきた知識や教養が、新しい言語の理解を後押ししてくれるのが50代からの学びです。
自分にはそれほど知識はないと思うかもしれません。しかし、50代は自分でも気づかないうちにさまざまなことを積み重ねています。「もう年だから」「特に知識はないから」など決めつけず、自分の強みを活かす発想で取り組んでみるといいですね。
そもそもアラビア語はどんな言語なのか

アラビア語、あまりなじみがない面もありますよね。学習を始める前に、アラビア語がどんな言語なのかを知っておきましょう。全体像をつかんでおけば、最初の一歩を踏み出しやすくなります。
世界20カ国以上で公用語として使われる言語
アラビア語は、中東から北アフリカにかけての広い地域で公用語として採用されています。話者の数はおよそ4億人にのぼり、国連の公用語の一つでもある主要言語です。
たとえばエジプトやアラブ首長国連邦、アフリカのモロッコやアルジェリア、チュニジアなど観光や文化で知られる国々の言葉でもあります。想像以上に多くの人が話している言葉だといえるでしょう。
書き言葉のフスハーと話し言葉のアーンミーヤ
アラビア語には、大きく分けて2つの言葉があります。
一つは正則アラビア語と呼ばれる「フスハー」で、ニュースや新聞、公的な文書などで用いられる書き言葉です。もう一つは日常会話で使われる「アーンミーヤ」で、こちらは地域ごとに方言の差が大きいという特徴があります。
初心者が最初に学ぶなら、アラブ世界の全体で通じるフスハーから入るのが王道とされています。どちらを目指すのかを意識しておくと、教材選びでも迷いにくくなるでしょう。
50代がアラビア語を学ぶメリット
50代がアラビア語を学ぶのは、実はいろいろなメリットがあります。難しい言語ならではの学びのメリットをみていきましょう。
中東や北アフリカの文化を深く理解できる
アラビア語を学ぶと、ニュースの背景にある社会の仕組みや、人々の暮らしぶりがより詳しく見えてきます。イスラム文化や中東の歴史に興味がある方なら、原語に触れることで理解が一気に深まるでしょう。現地の言葉を少し理解できるだけでも、旅そのものに深みを増します。単に観光地を巡るよりも、印象が強い旅になるはず。
学習者が少ないからこその強み
アラビア語を本格的に学ぶ日本人は、英語や中国語に比べるとまだ少ないといえます。だからこそ、ある程度理解して話せる人は貴重です。
趣味の集まりや地域の交流の場で、話題の中心になる場面も増えていくでしょう。さらに、影響を受けた人がアラビア語を学ぶようになるかもしれません。学んだ知識を誰かに伝える喜びも、学習を続ける励みになるはずです。
母国語の人に通じた喜びがある
現地を旅したときに、自分のアラビア語が通じる喜びは語学を学ぶ醍醐味ともいえます。アラビア語は難しく、なかなか習得も大変だからこそ、交流ができるのは喜びもひとしお。一方で、日本に来ている現地の人と話せるという点もメリットです。近年はビジネスのほか、勉強や文化交流のためにアラビア語圏の人が来日しています。
日本人にとってアラビア語が難しいといわれる理由
アラビア語を学ぶメリットはいろいろある一方で、「日本人にとっては難しい」といわれるときがあります。難しいとされる理由を紹介します。
右から左に書き、文字の変化もあるから難しい
アラビア語は、日本語や英語とは逆に、右から左へと書き進めていきます。普段目にする文章の流れと逆なので、難しさを感じるのです。
文字は全部で28ですが、単語のなかの位置によって形が変化するという特徴もあるため最初はわかりにくいでしょう。時間がかかるのが文字を覚えるところだといえます。
母音記号が省かれる場面も多い点も、難しさを感じるポイント。しかし、毎日少しずつ書いていけば、自然と読めるようになっていきます。
日本語にない発音と文法ルールが多いから
難しいとされる理由に「発音」もあります。喉の奥から出す音や舌の使い方が独特で、日本語の音にはない響きが含まれます。
文法でも、名詞に男性形と女性形の区別があり、動詞が主語の性別や数によって変化するなど、覚える要素が意外と多いといえるでしょう。二つで一組を表す双数形という考え方も、日本語にはないので理解しにくいポイントです。
アラビア語初心者は何から始めればよい?

難しさを知ったうえで、初心者が無理なく進められる始め方を押さえておきましょう。順番を意識するだけで、学習のしやすさは大きく変わってきます。
まずはアラビア文字と発音を学ぶ
アラビア語の学習は、文字と発音からスタートが基本です。文字が読めなければ単語も文も追えません。だからこそ、最初の数週間は「文字と発音」に集中するとよいでしょう。
発音はネイティブの音声を繰り返し聞き、声に出してまねるところから入ります。アラビア語に初めて触れる段階では、カタカナに頼りすぎず音そのものに慣れる意識が大切です。
地味な作業に思えても、コツコツ続ければ学習が楽になります。
挨拶や定番フレーズを丸ごと覚える!
文字と発音にある程度慣れたら、次は短いフレーズを丸ごと覚えていく段階に入ります。挨拶や自己紹介など、実際に使う場面を思い浮かべながら声に出すと記憶に残りやすくなります。文法は一度に完璧にマスターしようとせず、覚えたフレーズを後から理屈で確かめる順番が理解しやすいはず。
ただし発音は完璧でなくても、日常会話なら十分通じる場面があります。
完璧を目指しすぎないことが、挫折を防ぐコツです。会話に重きを置くなら、学んだ表現を口に出す機会を意識して増やしてみてください。
参考:
・アラビア語の勉強を始める・始めた皆さんへ(柳谷先生より) | お茶の水女子大学
https://www.cf.ocha.ac.jp/flec/j/menu/foreign/ar/d005428.html
独学に役立つアプリや本、講座の選び方
ここからは、実際の学習を支えてくれる教材やサービスを紹介します。独学から人に教わる方法まで、目的や状況に合わせて選び分けるのがおすすめです。
スキマ時間に学ぶなら語学アプリを活用
通勤や家事の合間などスキマ時間を利用して進めたいなら、アラビア語の勉強アプリがおすすめです。
語学アプリとして代表的なのがDuolingo(デュオリンゴ)。ゲーム感覚で、キャラクターたちと一緒に、発音や文字に親しめる点が魅力です。基本的に無料で使えるので、まずはアラビア語に慣れていきたいという方にも向いています。
有料のアプリならMondlyがいいでしょう。ただし、案内などはすべて英語なので少々使いにくいかもしれません。
参考:
・学習効果が実証されたアラビア語レッスン – Duolingo
https://ja.duolingo.com/course/ar/en/%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%83%93%E3%82%A2%E8%AA%9E%E3%82%92%E5%AD%A6%E3%81%B6
・Mondly – Learn Languages Online for Free
https://www.mondly.com/
じっくりやるなら入門書
しっかり体系立てて学びたいときは、日本語で書かれたアラビア語の入門本から始めます。音声付きの入門書を選べば、発音の確認まで一冊で完結します。アプリで発音に日々触れ、本で基礎を固めるという併用が独学では特に効果的です。
参考:
・はじめてみようアラビア語 [音声DL付] – いつも、学ぶ人の近くに【ベレ出版】
https://www.beret.co.jp/book/45885
無料の学習サイトも独学に取り入れる
お金をかけずに始めたい場合は、アラビア語の勉強に使える無料サイトを活用する方法があります。
大阪大学が公開している独習コンテンツでは、文字や文法、動詞の活用までを動画とテキストで無料で学べます。大学の教育機関が手がけた内容なので、信頼して取り組める点も心強いといえるでしょう。
アプリや市販教材と組み合わせれば、費用を抑えながら着実に力を伸ばせます。
参考:
人文学研究科 外国学専攻|大阪大学
https://www1.lang.osaka-u.ac.jp/ls/
・アラビア語独習コンテンツ
http://el.minoh.osaka-u.ac.jp/flc/ara/index.html
大使館や大学など公開講座を利用
独学に行き詰まったときは、人から教わる講座に切り替えるのもありです。大使館に関わる協会が、アラビア語の講座を長年開いています。歴史があり信頼度も高い民間講座で、しっかり基礎を固められます。
オンラインでの受講も可能なので、通学が難しい人や多忙な人も受講可能です。アラビア語コースを設けている民間の語学学校に通って、本格的に学んでいくのもいいですね。
東京外語大学生涯学習「オープンアカデミー」のアラビア語講座はオンライン講座です。初歩からコツコツ学ぶのに向いています。
参考:
・アラビア語講座|日本サウディアラビア協会 JAPAN-SAUDI ARABIA SOCIETY
http://js-society.com/action.html
・アラビア語(エジプト会話)初級Ⅰ (CEFR PreA1-A1)【初学者向け】 | 東京外国語大学オープンアカデミー
https://tufsoa.jp/course/detail/2775
まとめ
アラビア語は大人世代からでも始められます。
暗記よりも理解、経験を重視する大人の強みを活かせる点がポイントです。
アラビア語は、実は世界に広く根づいた言語であり、学ぶことで中東や北アフリカの文化への理解も深まっていきます。アラビア語圏の人と、交流できるようになっていくでしょう。
実際、文字や発音、文法などに難しさはあるものの、少しずつ進めていけば慣れていきます。まずは語学アプリや入門書、無料のコンテンツで気軽にスタートしてみましょう。さらに深く学びたい人には、大使館のアラビア語講座、東京外語大学のオープンアカデミーの受講がおすすめです。
アラビア語を学ぶことで、さらに充実したライフを送れるでしょう。



