社会人が心理学を勉強すると、職場や人間関係などさまざまなシーンで活かせるだけでなく、仕事の効率もアップするなどいろいろなメリットがあります。しかし心理学は、行動心理学、認知心理学、社会心理学など分野が多い学問です。自分に合っている分野は何か、どこで学ぶのがベストなのかなど疑問を持っている人もいるでしょう。
そこで、この記事では心理学を学びたい社会人が、無理なく最初の一歩を踏み出すための勉強方法や失敗しないコツを解説します。
社会人が心理学を学ぶなら「分野を選ぶ」

心理学は行動心理学、認知心理学、社会心理学、教育心理学、犯罪心理学など幅広い分野に分かれています。最初に自分の関心や目的に合った分野を選ぶことが学習の効率を高めるポイントです。
ここでは特に社会人に役立つ心理学として行動心理学、認知心理学、社会心理学を紹介します。
行動心理学とは
行動心理学は、人の行動パターンや習慣に焦点を当てる分野です。
日常生活や仕事における人の行動の理由や選択の背景を知りたい人に適しています。営業やマーケティング、習慣改善などに心理学を活かしたい社会人にもおすすめです。
行動心理学を学ぶと、効果的な行動計画やモチベーションの管理方法も理解できます。ビジネスのさまざまなシーンで学びを活かせるでしょう。
認知心理学とは
認知心理学は人の思考や判断、記憶の仕組みを扱う学問です。
意思決定のクセや情報処理のパターンを理解したい人におすすめです。特に、仕事の効率化や思考整理に役立てたい社会人は、日常の問題解決や学習方法改善に応用できるでしょう。
認知心理学の基礎を学ぶと、自分や他者の考え方の違いを理解しやすくなるのもメリットです。職場での人間関係に悩む人にも向いています。
社会心理学とは
社会心理学は、対人コミュニケーションや人間関係、集団心理を学ぶ分野です。
ビジネスシーンや友人、家庭での人間関係に悩む社会人に適しています。相手の心理を理解し円滑なコミュニケーションに役立つため、営業に携わる人、部下を持ちリーダーとして仕事をする人にとっては即戦力になるはずです。
グループダイナミクスや説得、感情の伝え方など、学んだ内容を実務にすぐ活かせるのもメリット。具体的なケースを通して学べる講座を受けると、学習効果も高くなるはずです。
社会人が心理学を学ぶ方法
社会人が心理学を学ぶ方法は通信講座やカルチャースクール、大学などがあります。独学でも学べるため、目的やライフスタイルに合わせて最適な学び方を選ぶことが大切です。
本などを使って独学
本やオンライン教材を使って一人で心理学を学ぶ方法があります。独学は多忙な社会人でも自分のペースで進められて、費用もあまりかからない点が魅力です。
入門書から読んで基礎知識を固め、興味が広がったら専門書や応用書に進む流れが理想です。図書館で本を借りれば、書籍購入をしなくてすみます。インターネットにはさまざまな心理学動画がアップされているので、視聴しながら学ぶのもおすすめです。ただし、信頼できるサイトかどうかをしっかり見極める必要があります。
独学は学習の体系化や疑問点の解決なども、当然ながら一人でやらなくてはいけない点がデメリットです。行き詰ったときなど、モチベーションが下がり途中で挫折する恐れがあります。
通信講座やオンライン講座
通信講座やオンライン講座は、場所や時間を気にせず学べるのが大きなメリットです。そのため、多忙な人や勤務時間が不規則な社会人に適しているといえるでしょう。
講座によっては、課題提出やテストを通じて理解度を確認できるものもあります。講師からフィードバックがもらえれば、学んだことも定着するはずです。
資格や修了証が取得できる講座もあり、学習の成果を形に残せるのでモチベーションもアップします。
カルチャーセンター
対面型のカルチャーセンターでは、講師や受講生との交流を通して学びを深められます。同じ目的を持った仲間もできますし、コミュニケーションスキルもアップするでしょう。その場で、質問できて疑問を解決できる点もメリットです。
グループでの実践演習がある場合は、座学より理解が定着しやすくなります。社会人向け心理学講座では、仕事に活かせる内容やケーススタディが取り入れられているケースが多いのも特徴です。モチベーションも高まりますし、学習効果が高まるでしょう。
ただし、多忙な社会人では定期的な通学が負担になる場合がある点と、受講料が通信よりやや高めになる点がデメリットです。
大学で学ぶ
大学の通信課程で心理学を学ぶ方法もあります。大卒資格や専門資格も取れる点は大きなメリットだといえます。大学での通信講座の場合、普段は通信で学び対面講座であるスクーリングに10日ほど通うのが一般的です。
通信制の大学院なら社会人でも学べます。ほとんどの場合は大卒が受験資格となっていますが、学校によっては最終学歴が大学卒以外でも受験可能なケースもあります。
臨床心理士指定大学院なら、「臨床心理士資格試験」の受験資格が得られます。
ただし学費が高いことや時間がかかる点が大学で学ぶデメリットです。心理学の実践やスキルとして学ぶというよりも、どちらかというと学問として心理学を学びたい人向けです。
失敗しやすいポイントは?
しっかり学習したいなら、心理学を学びたい社会人が陥りやすい失敗を知っておくことも大切です。心理学を学ぶ目的や方法が曖昧なまま進めると挫折しやすいため、初期段階で注意点を把握しておきましょう。
目的が曖昧なまま始めてしまう
心理学を学ぶ理由が明確でないまま学習を始めると、途中でモチベーションが下がりやすく挫折の原因になります。たとえば、心理学についてなんとなく興味がある、というだけでは具体的な方向性が決まりません。どこから手を付ければいいのかもわからず、結局勉強しないまま終わってしまうこともあるかもしれません。
「とりあえず」と通信講座やカルチャースクールに申し込んでしまうと、いざスタートしたらやりたいことと違ったといったことも起きやすくなります。
難しい内容から始めてしまう
難しい内容から始めてしまうのも失敗の原因です。心理学は幅広い分野があるため、統計や実験方法など専門的な内容も含まれます。基礎を押さえずに専門領域から学び始めると、途中で理解が追いつかず挫折する恐れがあります。どのような学習にもいえることですが、まずは初心者向けの心理学勉強本や入門講座から始めることがポイントです。
基礎知識が定着してから、ステップを踏んで専門書や上級講座に進むようにすると理解が深まります。その点、スクールなどでは相談に乗ってもらえるはずです。
インプットで終わってしまう
心理学の知識をインプットしただけで終えてしまうと、実際の生活や仕事への応用が進みにくくなります。単に本を読んだだけ、動画を見ただけではどうしても定着しません。
特に独学の場合は、指導者からの評価やフィードバックもないので理解度がわかりにくくなってしまいます。
また、通信講座などでも学んでいるのに課題は出さないといった状況だと、当然フィードバックももらえないので身につかないままになるでしょう。
継続して心理学を学ぶためのコツ

心理学の学習を長く続けるためには、日々の学習計画や環境づくりが重要です。継続的な努力が心理学の理解や活用を深めます。
毎日の学習リズムを作る
仕事と心理学の学習を両立するには、毎日の学習リズムを作ることが大切です。
毎日10分でも心理学の本を読む、オンライン講座の一部を視聴するという習慣をつけると継続しやすくなります。特に資格試験がある人は、毎日の学習が欠かせません。週末など休日には学んだことをアウトプットする時間を作るのもおすすめです。インプットだけだと失敗の原因と先に説明したように、アウトプットは欠かせません。
短時間でも継続することで学んだ内容が定着し、次のステップへの意欲も高まります。社会人は、無理のないペースを設定することがポイントです。
他者と学ぶ環境を取り入れる
たとえ独学であっても、他の人と学ぶ環境を作ることも継続的な学習につながります。グループでの議論や講師からのフィードバックは理解を深め、モチベーション維持につながります。励まし合ったり、情報交換できたりといったメリットもあります。
その点、カルチャースクールは仲間ができるのでおすすめだといえるでしょう。
大学などが開催する市民向けの心理学セミナーやシンポジウムなどに申し込むのもおすすめです。
ライフスタイルに合った勉強スタイルで学ぶことがポイント!
心理学を学ぶことは、職場などの人間関係や仕事の効率化などさまざまなメリットがあります。社会人が心理学を学ぶためには、まず心理学の何を勉強したいのか目的を明確にすることが重要です。目的がしっかりしていれば継続にもつながります。心理学のジャンルは行動心理学、認知心理学、社会心理学などさまざまです。
学びたいことを決めた上で、「独学で学ぶ」「通信講座を利用する」「カルチャースクールや大学に通う」など、自分のライフスタイルに合う学び方を選びましょう。
毎日少しずつでも学習する習慣をつけ、インプットだけでなくアウトプットすることも意識することが大切です。
カルチャースクールなどで仲間と心理学を学ぶと切磋琢磨できる上、学習効果も高まります。



