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大人が趣味で書道を始めるには?初心者向け入門ガイド

「字が汚くて恥ずかしい」「何か没頭できる趣味がほしい」「老後の楽しみを見つけたい」

そんな気持ちから、書道に興味を持ち始めた方は少なくないはずです。

書道は子どもの習い事というイメージを持つ方もいるかもしれませんが、実は大人になってから始める人が増えている趣味のひとつでもあります。むしろ、人生経験を積んだ大人だからこそ、書道の奥深さをより豊かに味わえる、とも言えるでしょう。

本記事では、書道を趣味として始めてみたい50代以上の方に向けて、書道を始めるメリットや、初心者がつまずきやすいポイント教室の選び方などを、丁寧にご紹介します。

目次

大人が書道を趣味にするメリット

まずは、大人が書道を趣味にするメリットから見ていきましょう。

「字への自信」が生まれる

年賀状や冠婚葬祭のご祝儀袋、手紙など、「字を書く場面」は大人になっても意外と多いもの。「丁寧な字が書けるようになった」という実感は、日常生活のさりげない場面で自信につながっていきます

また、書道で培った「線の意識」は、ペンや筆ペンで書く文字にも確実に活きてきます。

心が整う「動く瞑想」の時間

書道を行うとき、人は自然と呼吸を整え、姿勢を正し、筆先に意識を集中させます。この状態は、心理学でいう「フロー状態」————時間を忘れて何かに没頭しているときに生まれる、幸福感の高い意識状態————に近いと言われています。

雑念が消え、ただ筆と紙と向き合う時間は、慌ただしい日常の中でひときわ貴重な「自分だけの静かな時間」になるでしょう。

年齢を重ねるほど「味」が出る

書道には、技術と同時に「書き手の内面」が滲み出ると言われます。若さや勢いとは別の、落ち着きや深みといった要素は、むしろ人生経験を積んだ大人の書に宿りやすいものです。

「今さら遅い」という言葉は書道においては当てはまりません。書家の中には、60代・70代で作風が円熟したという方も数多くいます。

脳の活性化・認知機能の維持に

筆を持ち、形を意識しながら文字を書くという行為は、運動機能認知機能の両方を使う複合的な活動です。

文字の形を記憶し、筆圧や速さをコントロールするプロセスは、脳への適度な刺激になると考えられています。趣味として長く続けることで、健康的なエイジングにも貢献できると言えるでしょう。

同世代のコミュニティができる

書道教室では、同じ目標を持つ仲間と出会えます。特に大人向けのクラスでは、同世代の方が多く、レッスン後に近くのカフェでお茶をする、展覧会に一緒に行くといったつながりが生まれることも珍しくありません。

趣味を通じた人間関係は、心の豊かさを支える大切な柱のひとつです。

書道を始める前に知っておきたいこと

次に、書道を始める前に知っておきたいことを確認しましょう。

書道とペン字・美文字、何が違うの?

書道は、毛筆を使って「書」を表現する芸術・技術です。一方、ペン字・美文字はボールペンや万年筆などで日常の文字を美しく書くことを目的とした練習法で、厳密には別物です。

ただし、書道で学ぶ「筆の運び」「字形のバランス感覚」「線の始まりと終わり(起筆・終筆)」の感覚は、ペン字にも直接応用できます。「まずは毛筆で基礎を学んでから、日常の文字を改善したい」という方もたくさんいらっしゃいます。

どちらが向いているかわからない場合は、体験レッスンを複数試してみるのが良いでしょう。

書道の「流派」と「書体」について

書道には複数の流派があり、それぞれに特徴的な筆法や様式があります。

初心者の段階では深く考える必要はありませんが、「楷書(かいしょ)」「行書(ぎょうしょ)」「草書(そうしょ)」「篆書(てんしょ)「隷書(れいしょ)」という5つの書体があることは頭に入れておきましょう。

大人向けの入門クラスでは、まず楷書から始めることがほとんどです。楷書は1画1画をていねいに書く書体で、書道の基礎を学ぶのに最も適しています。

初心者がつまずきやすいポイントと対処法

次に、初心者がつまずきやすいポイントと対処法を確認しましょう。

つまずき① 「墨の濃さ」がわからない

最初のうちは、墨をどれくらいの濃さに溶くかが難しく感じる方が多いです。薄すぎると線がかすれ、濃すぎると筆が重くなります。

対処法

教室に通う場合は最初に先生に見てもらいましょう。自宅練習では、「墨汁(ぼくじゅう)」を使うと毎回一定の濃さで始められるのでおすすめです。

つまずき② 筆がすぐにバサバサになる

筆を強く押しつけて書こうとすると、穂先が開いてすぐに傷みます。また、書き終わった後の筆の洗い方が不十分だと寿命が縮みます。

対処法

「筆は引くもの、押すものではない」という感覚を意識しましょう。書き終わったら筆を流水でやさしくすすぎ、穂先を整えて吊るして保管するのが基本です。

つまずき③ 「お手本と全然違う」と落ち込む

書道を始めたばかりの頃は、お手本と自分の字のギャップに驚くものです。「センスがないのかも」と感じる方もいますが、これは全くの誤解。書道は反復練習によって確実に上達するものです。

対処法

最初の3ヶ月は「うまく書こうとしない」ことが大切です。まず筆の動かし方姿勢呼吸に慣れることを目標にしましょう。書いた作品に日付をつけて保管しておくと、数ヶ月後に振り返ったとき、自分の成長が目に見えてわかります。

つまずき④ 道具をそろえるのに迷う

書道用品店に行くと道具の種類が多く、何を買えばいいか迷ってしまいます。

対処法

まず教室に体験参加し、先生のアドバイスをもらってから揃えるのがベストです。独学で始める場合は、初心者向けの書道セット」(筆・硯・墨汁・下敷き・文鎮がセットになったもの)から始めると失敗がありません。価格は3,000〜8,000円程度のものが入門用として適切です。

大人向け書道教室・カルチャーセンターの選び方

次に、書道教室の選び方について確認しましょう。

ポイント① 「大人クラス」「初心者歓迎」を明示しているか

子どもと大人が混在するクラスより、大人向けに特化したクラスの方が、学ぶ内容や進め方が大人の事情(仕事や家庭との両立など)に合わせて設計されています。「大人のための書道教室」「初心者・再開者歓迎」という記載があるところを選ぶと安心です。

ポイント② 体験レッスンの有無

いきなり月謝を払って入会するのではなく、体験レッスンで先生の教え方教室の雰囲気を確認しましょう。「先生との相性」は、長く続けられるかどうかに大きく影響します。

全国的なカルチャーセンター(NHK文化センター、朝日カルチャーセンター、読売文化センターなど)は体験受講を設けているケースが多く、比較検討しやすいのでおすすめです。

ポイント③ 通いやすい立地・時間帯か

「やる気があれば多少不便でも通える」と思いがちですが、長く続けるためには立地の良さは重要な要素です。駅から徒歩圏内、自宅から30分以内を目安に選ぶと、雨の日や体調が優れない日も続けやすくなります。

ポイント④ 昇段・展覧会への参加は任意か

書道教室の中には、段位の取得や展覧会への出品を積極的に推奨するところもあります。目標や高いモチベーションがある方には向いていますが、「のんびり楽しみたい」という方には少しプレッシャーになることも。

入会前に「昇段試験や展覧会参加は必須か」を確認しておくと安心です。

ポイント⑤ オンライン書道も選択肢のひとつ

近年はオンラインでの書道レッスンも普及しています。自宅で受講できるため、通う時間が取れない方や地方在住の方にも対応しやすいのがメリットです。

動画を見返せる録画レッスンや、先生に添削してもらえるサービスもあり、対面教室と組み合わせて使う方も増えています。

独学で始めたい方へ。おすすめの進め方

教室通いが難しい方でも、書道は独学でスタートできます。ただし、基本的な筆の持ち方・姿勢は最初に正しく覚えることが大切。以下の手順で進めるのがおすすめです。

書道入門書を1冊用意する

楷書の基本から丁寧に解説した本を選びましょう。「書道」「楷書」「入門」などのキーワードで探すと見つかりやすいです。

YouTubeの書道チャンネルを活用する 

現役書家や書道教室が公開している無料動画は、筆の動き持ち方を視覚で確認できる点で非常に有益です。

半紙100枚を目標に書き続ける

上達を実感するには、まず量をこなすことが大切。1日1〜2枚でも継続していくと、3ヶ月後には確実に変化が生まれます。

定期的に先生に見てもらう機会を作る 

独学でも、月1回のオンライン添削などを取り入れることで、悪いクセがつくのを防げます

書道は「今」始めるのにちょうどいい趣味

書道を始めるのに、遅すぎる年齢はありません。
むしろ、人生経験を積んだ50代・60代からこそ、書道の本当の面白さに気づけます。

まずは体験レッスンに足を運んでみてください。筆を持ったその瞬間から、新しい「自分の時間」が始まります。

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